愛知県知多市にて心療内科・精神科・児童精神科を診療する「新舞子メンタルクリニック」についてご案内します。

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北陸集中内観を終えて

新舞子メンタルクリニック スタッフ

平成23年12月30日〜平成24年1月4日、私はこの年末年始の連休を利用して北陸内観研修所へ行ってまいりました。
12月28日の夜、「集中内観に行こうかな・・・」と突然思い北陸内観研修所に電話したところ長島先生が電話にでられて「是非いらしてください!」と威勢の良いお声で言っていただき決心したしだいです。その日の仕事を終え、急いで電車の切符を買いにJRへ行った所、さすが年末・・・帰省や旅行の為、富山行きの席が終日満席。自由席は混むから嫌だな、と思っていたら、駅員さんが「始発のグリーン席が1つだけ空きましたがどうしますか?」と。即行で購入!そうして自宅に帰り荷造りを終え一段落した時、何かに導かれているような不思議な気持ちになりました。
そして30日早朝、富山に向けて出発したわけでありますが、さすがグリーン車!快適でしたが・・・内心は不安でたまらなくて何度か込上げる涙を堪えながら富山駅に到着し私鉄電車に乗り換え上滝駅へ。「ど」が付くくらいの田舎、しかも豪雪地帯・・・。
こうしてなんとか無事、北陸内観研修所に到着したのであります。
研修所に着くなりお部屋に案内され屏風の中に座り内観が始まりましたが周りは無音状態、「シーン」と言う音しか耳に入りませんし、歩くのも足音が響くので忍び足・・・。なかなか集中できずキョロキョロと見渡してみたり、明日は紅白歌合戦だな〜とか、除夜の鐘つきに行けないな〜とか、そんなことばかり考えていましたが、ふと我に返り「ここまで来たからには、このまま身を委ねるしかない」と思い私の内観が始まったわけです。
まず母に対しての内観。なんとなく断片的に思い出す事ができ、続いて父に対しての内観。これまたなんとなく断片的。次に嘘と盗みとその他についての内観・・・。この嘘と盗みとその他を調べていくうちに過去の記憶が昨日の事のように次々と思い出され、映像化する場面もありました。そして2回目の母・父の調べでは何度も温かい涙が溢れて止める事ができず、それとともに感謝の気持ちで胸がいっぱいになりました。こうして毎日当たり前のように生きていられるのも両親の温かい愛情と援助があるからこそ、今こうして働く事もできるし誰かを愛しく思う事もできるのだと、今更ながら気づかされました。
そして何より、して返したことが殆どないことにも気づきました。両親は私にたくさんの時間を使ってくれているのに、私は1日の24時間を自分の好きなようにしか使っていなくて・・・ 自由気ままに生きている自分が情けなくなりました。物を買ってプレゼントする事もあるけれど、それはただの自己満足。
この人生、本当に好きなように生きてきて、でも適当な事が嫌いで・・・白か黒か!右か左か!といった私でしたがこの集中内観も終わる頃には、グレーもありかな〜右でもなく左でもなくても良いかなあ、と思える私がいて自分自身に笑ってしまいました。
この集中内観中、長島先生そしてスタッフの方々に大変お世話になり感謝しております。
年末年始と大雪でしたが、そんな中おいしい食事や温かいお風呂、そして体調までも気遣ってくださり本当にありがとうございました。
私が帰る時も吹雪でしたが、タクシーの姿が見えなくなるまで手を振って頂き嬉しくて有り難くて車内で大泣きしました。

今回、集中内観を体験して得たものの多さに驚いています。なんでもっと早く来なかったのか・・・と思いましたが、これもきっと何かの「縁」 今が導かれる時だったのかもしれません。
この年末年始の忙しい中、実家のお手伝いもせずに背中を押してくれた家族に心から感謝しております。本当にありがとうございました。
そしてこの内観に行くきっかけを与えてくれた大切な人、本当にありがとう!

最期に・・・この集中内観で「愛とは無我です」ということを教えて頂きました。
私は今でも我欲だらけですが、この意味の深さと重みを知り頭の片隅に置いておくだけでも、今までとは少し違った良い生き方ができるような気がしています。

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