愛知県知多市にて心療内科・精神科・児童精神科を診療する「新舞子メンタルクリニック」についてご案内します。

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漢方治療とは

当院では漢方治療を行っています。

漢方って効果あるのですか?よくある質問ですが、「効果はあります!ただし・・・」とお答えしております。そう、この「ただし」の後が重要なのです。
漢方は患者さんの体質を考えて処方を決定いたします。つまり、患者さんの体質に合う処方を見つけることができれば効果はあらわれるのです。
(ところがこれが難しい・・・)

容姿、性格、生活環境が一人一人違うように、漢方の処方を考える上での体質も一人一人違います。
漢方は医師と患者さんによる二人三脚の医療と考えています。患者さんの訴え、嗜好、生活習慣などの情報(ヒント)がなければ薬剤を決めることができません。

少し余談ですが、漢方の処方は一体いくつあるのだろう?疑問に思い調べてみると、阿膠鶏子黄湯という処方から始まり、六味湯という処方まで、どうも650処方以上はありそうで、学会などで質問してみても明確な回答は得られませんでした。
その中で、保険で使用できる処方は安中散という処方から始まり、六味地黄丸という処方まで、148種類があります。この148という数は多いのか少ないのかの判断は医師により異なりますが、辛い症状で悩んでいる患者さんの中で、この148種類の漢方と体質が合う方は必ずおられると思います。

先にも述べましたが、漢方治療には医師と患者の信頼と協力がなにより必要です。まだまだ拙い私ですが、一緒に悩み、喜び、病気を克服しましょう。

漢方とは・・・

中国から日本に伝わった伝統医学です。江戸時代末期に「蘭方(西洋医学)」が伝えられ、これと区別するために「漢方(東洋医学)」と呼ばれるようになったそうです。

漢方の考え方

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漢方にはいくつかの理論があり、どの理論を用いて患者さんを治療するのか医師によって違います。同じ病気でも医師の考え方や得意とする理論によっては処方される漢方が異なる場合があるのです。
私がよく用いているイメージしやすい理論を少しご紹介します。
気・血・水
人体の構成成分を、気、血、水の3つで考える理論です。
主に慢性疾患で用いられています。
健康の条件とは、この3つの成分が、「適当な量」で「たえず巡っている」ことであり、多くても、少なくても、動きが鈍くても体に不調が現れるという考えです。

では気とはなんでしょうか?

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エネルギーと考えます。体を温めたり、体を動かしたり、体を回復させたりする作用があり、この気が不足すると、倦怠感や体の冷え、病気になりやすくなったりします。

血とはなんでしょうか?

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血液を含む赤い物質と考えます。全身に栄養を送る作用があり、この血が不足すると栄養が不足し、艶(つや)がなくなったり、爪がもろくなったり、めまいなどの症状が現れます。またこの血の流れが停滞すると、月経異常や肩こり、内出血などの症状を引き起こします。

最後に水とはなんでしょうか?

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無色の液体と考えます。体を潤したり、熱を冷ましたりする作用があり、この水が不足すると、乾燥やほてりが現れます。そして水が停滞するとむくみやめまいなどの症状を引き起こします。


気、血、水の異常で病気を考えた時、どのような治療が行われるのでしょうか?
答えはとてもシンプルです。不足していれば補い、停滞していれば動かしてあげる薬を用います。
気・血・水の理論とは、適当な量がたえず巡ることが重要であり、3つのバランスで健康を維持する考え方です。

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